12月 30

2010年音楽振り返り

ひとりごと 2010年12月30日 9:46 AM 2010年音楽振り返り はコメントを受け付けていません

年末年始ですが仕事は完全には終わってはくれません。
ま、そういうものだと思うことにして。
Carnationの曲「The Future Rock Show」の歌詞ではないが、たまに休みをとるから辛い〜♪のである。
フリーだったあの頃の気持ちを忘れず。いつフリーになるか分からないこのご時世でもあり。

今も窓の外では建設現場でめちゃめちゃ働いている皆さんの姿が。

年末の際、気が抜けたのかまたノロ的地獄ウィルスに家族全員が罹患し、もうしんどくって大変でしたが、実家のおふくろの来阪でだいぶ助かって体調も復活。今日から酒呑隊(ってすごい変換するなGoogle日本語入力)、酒飲みたいと朝から思ってしまうぐらい復活しました。我ながら丈夫。

今年の音楽的な振り返りを。
正直昨年に比べると制作量としては大変不作で、仕事が忙しかったせいもあるのだけれど、やっぱりちょっと疲れていたのかもしれない。
NHK教育 いないいないばぁ「おかおふきふき」に採用していただいたぐらいか。
CMソングもコンペ用に提出したのみで採用にはほとんど至らなかったしなぁ。

しかしながら人様の前で演奏するという機会が少しだけ増えた(いずれもクローズドなもので昔から応援してくださっている皆さんには大変申し訳ございません)ので、その緊張感というかそういうものがちょっと蘇り、それは良かったかもしれないです。今の総合的な演奏力・表現力って現役の一番良かった頃の10%ぐらいの感覚ですが、こればっかりはしょうがない。歌については年を取ることにって別の雰囲気が出てくるということもあると思うけれど、演奏はとにかく練習している時間に完全に比例してしまうので。落語家さんいわく1日休むと自分で分かる、2日休むと同業者に分かる、3日休むとお客に分かる(だったかな)、とのことですが、今の僕の下手くそさは赤ん坊でも分かる、かも。

でもそんな演奏モードの気持ちから、清水から飛び降りる思いで購入したギター(サイケデリズムのテレキャスター)が素晴らしい音でこれはほんとに目が覚めるようでした。
これまでもレコーディングなどでミュージシャンの方のギターなどを触らせていただくことがあったけれど、今回入手したのはほんと当たり。
宅録はもちろん、やっぱりスタジオに入って音を出してもすげー!という感じが出るのです。コンプかけてないのにコンプかかってるみたいなバランスの良さとヌケの良さ。
もっともそれまでほんとおもちゃみたいなギターを使ってきたので、それと比べる由もないのですが、それにしてもこんなに違うのか、というぐらい違う。
創作意欲に確実に影響を与えてくれる一本でした。

さて今年購入したCDやよく聴いた音楽ですが、こういう時今は便利ですね。
振り返ろうと思ったときにTwitterや、購入履歴みたいなので追えるので。

で、あんまり今年はCDを買っていなかったみたい。
でも最高の出会いがありました。

The Melody Maker -村井邦彦の世界-
オムニバス ピーター 森山良子 辺見マリ 北原ミレイ 赤い鳥 トワ・エ・モワ ガロ ザ・スパイダース ルネ ザ・モップス
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今年の春に北海道に帰ったときにたまたま地元のコミュニティFMで聴いたガロ「美しすぎて」に完全にノックアウトされて、前からほのかに気づいていた村井邦彦さんという人はすごい、という思いを強くし、探してみたらアンソロジー的なアルバムがあったので即買い。そしてこれまたノックアウト。

どうしても自分でははっぴぃえんど・ナイアガラ・達郎さん関連を軸に日本の70年代音楽シーンを捉えてしまいがちなのだけれど、こんなに素晴らしく、ハイセンスな音楽をその当時別の系譜で作り続けていたとは!とその60年後半〜70年代の日本の音楽シーンの奥深さに目がくらむようでした。これからも愛聴していくことは間違いなしのタイトルでした。今年一番の素晴らしい出会いでした。これからもずっと宝物です。

それ以外では大阪ソングのコンピレーションアルバムをたくさん買いました。
今仕事で大阪出身アイドルユニットのお手伝いを少しだけさせていただいており、曲を作ってみてほしいという話で、研究のために。
作った曲は結構気に入っていたし、ライブでは歌ってくれてるようなんですが、諸々あってCD化には至ってない(笑)。

ケンミンShowなんかもそうだけれど、ご当地ソングはステレオタイプがリスナー側で適用されまくるので、結局そのステレオタイプを上手に使う(とことん乗っかるか、思い切り外すか)しか無いと思います。CKBでいえばィ横浜、ですが、やっぱり大阪って言葉も含めてその地域が持ってる力が強いので世界観の設定自体は比較的容易ではあるものの、演じ手側がわざとらしさを感じてしまい抵抗感を持ってしまうというのが難しいところ。そういえばたかじんさんの曲に秋元康さんが詞をつけた、という話をテレビでやっていましたが、たかじんさんが全く同じ話をしていました。秋元さんの作ってきた歌詞が関西弁がたくさん入っていて大阪の地名なんかも散りばめられていたのを修正してもらった、と。地元の人にも愛されて、かつ、その他エリアの人のステレオタイプも満たす、というのはほんと難しいのだなぁと実感です。

でもせっかく東京以外で生きて行くことを決めたのだからこれは僕のこれから作っていく音楽の中でも大きなテーマだと。地域性ね。

あとはもう昨年から変わらずにEPO「AQUA NOME」を聴き続けていましたね。

AQUA NOME
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初めて聴いたときの興奮はこちら

そういえばこのアルバム関連の発見でいうと、「春の水」の原曲をYoutubeで見つけたこと。権利的にちょっとアレかもしれませんが。
こちら

これを聞くとEPOさんのは原曲にかなり忠実にアレンジされ歌われてるのがわかります。
オリジナルは陣内雄さんですが、全く存じてなくて、ただし北海道出身で旭川で森林関係のNPOをされているなどのプロフィールを見るだけでも、そこから生まれている音楽との関連に思いを馳せてしまいます。しかし、どうやってこの曲をEPOさんがこれを見つけたのか。ブラジル音楽というのは僕は全然知らない文脈なのだけれど、特に日本の中でもこうした作品が注目される文脈があるのかしらん。まだまだ奥深いです。

あ、思い出した。
この曲が収録されているCDはもちろん限定生産で陣内さんにお願いしないと手に入らないらしい。
それをしようと思っていたんだ。しよう。

来年は36歳。年男。黒沢。オウミ住宅。

激動のマスメディアですが、流されない生き方を考えないとやばい、といよいよ危機感を持っております。
いつだって直感で人生の選択をしてきましたが、こと仕事と自分自身が人生をかけてほんとにやりたい事のバランスにおいてはここらで明確なものを持っておかないとずるずると数年が過ぎてしまいそうでやばい。

そのための戦いを来年は行い、無理なら3ヶ月で諦めて投げ出して無責任にも楽な方に逃げてしまおうかと(笑)。

子どもも起きてまいりました。
今年もお世話になりました。沢山の方にめちゃめちゃ教えていただき、助けていただきました。
全ての皆様に感謝いたします。
来年もよろしくお願い致します。

アデュー。

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