GWの前半戦、家族、および義母と半年以上前から予定していた西表島観光してまいりました。
離島は初めてで期待は高まるばかり。私の住む大阪からは、Peachで石垣直行便を利用できるため、大変安価に行くことが出来たわけです。
言われてみれば「水曜どうでしょう」でもおなじみの島でございましたが、行くまで全然意識してませんでした。
天気には恵まれませんでしたが、時折カラッと晴れてくれて、シュノーケリング、マングローブの森探索、シーカヤックなど楽しむことも出来ました。
最大の思い出、それは、宿泊したニラカナイ西表島星野リゾート主催のナイトツアー、ホタルの森見学アクティビティでした。
ホタルというのは本州では小川あたりで見られるものと思われていますが、西表のそれは森で乱舞するというのです。
奇しくも私達が参加したのはもうツアー最終日、連日大好評ということでこれは行くしかないだろう!ということで。
私達家族と、20代後半ぐらいの女性2人と60代ぐらいの地元のガイドさんで、秘密のスポットへ車を飛ばします。
夕闇が迫っており、旧国道をガイドさんに誘導され、15分ほど歩きました。
もちろん街灯もなく、どんどん暗くなっていきます。途中でめちゃめちゃでかいコウモリが頭上を飛び交い、なんとなく薄気味悪さが高まります。
途中、別の組も一緒になり、総勢13名程度になったでしょうか。
スポットに着いて、いよいよ完全に暗くなると、森はまるで電飾のように一斉に点滅し始めます。ホタルです。
あまりの幻想的なシーンに言葉を失いました。
子供たちも手のひらに米粒のような小さなホタルを捕まえ、見入っていました。
そんな時。
「痛ぁっ!」「噛まれたぁっ!」という声が。
ビーチサンダル履きの男性二人が慌てて片足ケンケンしています。
ハブ?!と思いましたが、被害者の一人は別の組の若いガイドさんで「ハブではない!なんだろう、ムカデかなんか?」と。
一気に高まる緊張。何しろ全くなんにも見えません。
私の組のガイドさんがおもむろに足元を懐中電灯で照らしたあの時を私は忘れないでしょう。
20cm超、極太のムカデが、我々の足元のそこここに蠢いていたのです。
もう一度言います。
1匹や2匹ではないのです。10匹ぐらいが、懐中電灯で照らされた足元に蠢いているんです。
※この「蠢く」という漢字を見るだけで、今でも私は軽く失神しそうです。
全員絶叫。Everybody,Scream!
「ももももももももも、いいですから!早く帰りましょう!」
北海道から来た普段は菩薩のような義母もパニックです。
私達のガイドさんも「こんなのははじめてだね!西表はずっと雨が降ってなかったから、喜んで出てきたんだね」と沖縄弁イントネーションで余裕かまして話しますが、若干焦っているのが分かりました。
そのリアクションにまた死を覚悟しました。
ガイドさんに先導されて、慌てて帰ろうとする私達。子供もビビりまくっているし何しろ危険だからすぐに抱っこしました。
しかし懐中伝統に照らされる足元には延々2,3匹の巨大極太ムカデがフレームイン。
リアルに念仏を唱えたのは初めてのことでありました。
しかもガイドさん、ウサイン・ボルトばりの速さで駈けて戻りたい私達の思いをよそに、一匹一匹ムカデを踏みつぶして帰ろうとしやがるから、なかなか前に進めません。
「もももももういいから!」と何度も我々は叫ぶのですが、「ちゃんと殺さないとあぶないね」と。踊るようにムカデを潰すその様。地元の人も軽くパニックになってる感が一層の恐怖を駆り立てます。
我が家族は全員しっかりした靴を履いていたので、まだ多少救われましたが、ビーチサンダルで参加していた人たちはマジで失禁ものだったでしょう。
しかし、ムカデと同じぐらいの量でカエルも登場します。これがまたピョンピョンとびやがって、たまにスネ辺りに触れるんです。
その度に「あっぴゃ!」「つぉっ!」と声にならない声を上げたくなりますが、抱きかかえている息子の手前、グッと我慢です。
だんだん舗装された道に戻ってきて、ムカデ出現率も収まってきた最後。
「うぉっ!」
でました、トグロを巻いた蛇が。
「ハブじゃないから大丈夫ね 避けていってくださいね」とすかさずガイドさんがフォローしますが、もうこのなんでしょう、リアル肝試し、リアルインディージョーンズは。
ようやく車まで到着。
15分の道のりは、本当に永遠のようでありました。
誤解のないように言いますと、ツアー自体は安全なもので、ホタルの乱舞は本当に幻想的で、ここじゃないと見られない貴重なものでした。
あんなことは本当に初めてだったそうです。
ありがとう西表島。
エメラルドグリーンの海、大自然等、おいしい食事、人との出会い、思い出はたくさんですが、あまりにもムカデのインパクトが強すぎました。
大阪に帰ってからもしばらく気味の悪い夢が続いております。
しかし、また一刻も早く沖縄に行きたい気持ちがふつふつと湧いてしまっているのです。
4月 29